【2023.05.10】東京農工大学科学博物館デジタルアーカイブ「植物学教授用掛図」公開
東京農工大学科学博物館では、東京農工大学が2024年に創基150周年を迎えることを記念し、このたび「植物学教授用掛図」資料8点をIIIF(注)によるデジタルアーカイブとして公開いたします。
https://archives.tuat-museum.org/s/da/page/welcome
本資料は、東京農工大学工学部の前身である東京蚕業講習所時代の教育掛図です。教育掛図は明治期以降教科書と併用して授業中の教材として主に学校で用いられました。本資料は明治35年に東京開成館出版より発行され、精緻な多色の石版刷りで作られています。東京開成館は明治34年に西野虎吉(にしのとらきち)が立ち上げ、多くの教科書を作成しました。本図は東京開成館創立期に作成されたもので、大きな図を教室の黒板のところに提げて使用しました。
明治時代に形態学や生態学的な概念を取り入れた新たな植物学が導入された際、手本となる海外の教科書は西洋の植物が描かれていましたが、これは国内の植物を用いて教材化した最初期のものです。デジタル公開に合わせ、掛図資料を一部博物館内にて公開します。当時の植物学を実物資料から感じ取っていただけたら幸いです。
また、当館のデジタルアーカイブはジャパンサーチからもご覧いただけます。
注)IIIF(International Image Interoperability Framework):インターネット上の画像を効率的に共有・運用するための国際規格。
1 東京農工大学科学博物館デジタルアーカイブ蚕糸学術コレクション
東京農工大学創基150周年を記念し、デジタルアーカイブ蚕糸学術コレクションに新たに「植物学教授用掛図」8点を追加します。
https://archives.tuat-museum.org/s/da/page/welcome
2 東京農工大学科学博物館での植物学教授用掛図展示 開催概要
期間:公開中~5月30日(火) 6月14日(水)まで延長します。
会場:東京農工大学科学博物館 2階展示室
公開資料 2点
(1)「植物學教授用掛圖第1圖花之生態」松村任三, 藤井健次郎共著 開成館出版, 1902年発行
(2)「植物學教授用掛圖第3圖花之形態」松村任三, 藤井健次郎共著 開成館出版, 1902年発行